漢方治療をしながら近代医療を都合よく利用する方法


近代医療を都合よく利用するには?

動物の医療保険なるものもあるようですが、動物の治療には普通ですと保険が効きませんから治療費は高額になります。

すると、病院に連れてゆく度に高額な治療方法やたくさんの薬を処方したがる医者の本音を疑いたくなることもあります。

ですが私たちにはこの先何があるかはわからないし、いちいち人を疑ってかかるのは精神的に疲れます・・

昔、家族のがん治療に携わっている時、私はすべての人が信じられない状態になってしまい、やたらと人に対して攻撃的になっていたのを思い出します・・・

そんな時のマインドセットですが、

先生とは誰とでも上手く付き合う

ということです(笑)。

これは冗談ぽい話しですが、結構マジです。

中には物事を決めつけたように上から目線で了見の狭い、頭の硬いバカ医者もいますが、そんな人とも上手く付き合うのです。

ですが、このマインドセットは「病院の先生を上手く使うため」のスキルであることを忘れてはなりません。

「上手く付き合う」というのは、病院の先生の言うことを鵜呑みにするのとはわけが違うのです。必ずうまく使って下さい。

そしてどんなに巧妙に「劇薬による治療」を進めてきても、必ず断っていただきたいのです。

病院の先生は先生で、自分のやっている治療を最高のものだ、と信じているしプライドを持っていますから、次のステージではこれを行います、という言葉には力強さ、説得力があります。すると私たち飼い主の心が揺れるのです。

そんなとき、「上手く都合良く使う」ということを思い出していただきたいのです。

病院へ行った時、ステロイド剤や、将来は抗癌剤の利用をもチラつかされた時に漢方佐野先生からは以下の様なアドバイスを頂きました。

  • ステロイドは血管収縮がありますから、ある意味止血効果が期待できるかもしれないが免疫抑制剤なので短期間使ってみる。
  • ササスペは肝機能を助け、薬剤の解毒作用もあるのでステロイド剤と合わせてしっかり飲ませる。
  • 鼻血対策には漢方では田七人参を多めに使ってみる。
  • 抗癌剤だけは使わないで欲しい。

どうして私が「都合よく利用する」ということをこんなに強調して申し上げるかというと、愛する猫の具合が悪いとどうしても心が揺れるのです。

抗癌剤は良くない、劇薬だ、使えば食事ができなくなって体がどんどん弱ってくる、ということを分かっているのに、病院で先生の話を聞いていると、漢方の治療が何千年も遅れた医療で、まるで意味のないことにも思えてきます。

ところが、それは絶対に違います。

病院の治療のイメージは、オイル切れのランプのヒューズを壊してランプを消してしまう行為。

漢方治療のイメージは、オイル切れランプが切れたら、必要なオイルを少しずつ少しずつ足してゆくような行為。

生き物の体は車とは違って、一旦切れかかったオイルを補充するのには時間がかかります。

しかし、少しずつ積み重なったオイルが満タンになったら、当然副作用や突然のオイル切れや故障の心配がなくなり、その先は安全に巡航できるのです。

満タンになった時の感覚は、それこそ、鼻の局部を体全体の免疫で一気に癒してゆく、といった感じです!

これは猫の鼻の腫瘍縮小から消失を経験したのでハッキリ言えることですが、猫が健康になりながら、全身の健康パワーで局部の腫瘍を消化してしまう、というような力強さを感じました。

ですので、わたしはこの「上手く利用する」というマインドセットを何度も念じてきてよかった、と思いました。